小安重治さん
(一宮町出身 ネギ 一宮町)
令和3年5月就農

新規就農者

実家は水稲とトマトを生産する代々続く農家で、広く農業を学ぶために農業大学校に進みました。
卒業後就農するにあたって、ネギを新しい経営品目に加えてネギを中心にした経営を希望して長生農業独立支援センターを訪れ相談したところ、一宮町でネギを主力に栽培している生産者を紹介され、そこで実践研修を行い、令和3年5月に就農しました。

就農を希望した動機・きっかけ

「儲からないからやるな」という親の言葉で大学の法学部に進みましたが、就職する際やはり農業関係の職業が良いと思い立ち、農業資材メーカーに就職し10年間働きました。
しかし、将来性と親が引退することになった時の農地などの諸々の処分などの大変さを考えてサラリーマンを続けるより就農した方が良いと考えました。

就農地を選んだポイント

地元の一宮町で就農しようと考えていました。
一宮町は昔から農業の盛んな地域ですが、離農し、畑の管理に困っている近隣の方々がいますので、自分の手の届く範囲でそういった畑を自分がお借りし、管理することで少しでも地域貢献に繋がればという思いで農業を行っています。
また、代々続いてきた実家の経営を継承することで、有形無形の資産を活用でき、自分の経営を数段階上からスタートできる優位さも受容できます。

現在の経営内容・目指す経営

今は60aの圃場を管理しながら、秋冬出荷を中心としたネギ栽培(30a)を行っています。
両親の経営はトマト(ロックウール栽培43a)+水稲(3ha)が中心の経営なので農作業の繁閑期があることから、農閑期を活用して私が中心となったネギ栽培を取り入れました。
将来的には雇用を視野に入れ、栽培面積を増やして少しでも地域の遊休農地の解消ができたらと考えています。

就農時に苦労したこと

就農に向けて一番苦労した事は、栽培品目の選定に関してとても悩みました。
私は農業を行っていくには地域性がとても重要な要素だと考えているので、地元の長生管内で営農が成り立ち、生計をたてられる品目は何かと長生独立支援センターさんに相談したところ、長生管内の特産品となっているネギを教えられました。
トマト栽培の農家に生まれ育ったとは言え、ネギのしっかりとした栽培技術はなく不安だらけだったので、改めて千葉県立農業大学校で学ぶ必要がありました。
また、露地栽培は施設栽培に比べて台風などの天気の影響をもろに受けるなど、就農してみて初めて分かったこともあって、技術の不足を痛切に感じました。

就農に際して役立ったこと、
良かったこと

ネギの栽培技術研修を近隣に住む間地さんに学ぶことができた。
技術面で不安が多い中、すぐに相談できる師匠が近くにいる安心感や、農業大学校の同期や仲間も近くにいるので目に見えない心強さがある。
長生農業独立支援センターさんでの農業大学校への就学相談や研修先の紹介などをはじめとして、関係機関の支援には大変助けられました。

就農支援制度の活用

長生農業独立支援センターさんの支援はもちろんのこと、就農前に千葉県立農業大学校で1年間の研修を行いました。
そこでの1年間で農家見学など様々な農業を見聞きすることが出来て、尚且つ実地研修や座学、直売所販売などを通じて農業に関する基本的な事が学べました。

新規就農を志す後輩へのメッセージ

早く就農しただけですので偉そうな事は何も言えませんが、農業とは地域性がとても重要な生業です。
地域性が有利にも不利にも働きます。
時折自分の思いと現実とのギャップに苦しむかもしれませんが、地域に根差し、どのようにしたら生計が成り立つのか模索し、考えていく事が重要なのではないかと思います 。
私の場合は、実践研修先が近所に住んでいる間地さんだったので、栽培技術は勿論、就農してからの経緯なども丁寧に教えてもらえたので、親とは違った経営観なども知ることができ大変良かった です。
師匠となる人が近くに居ると非常に心強いので、是非そういう人を見つけて下さい。

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